VMware Workstation Pro には「リモート サーバへの接続」という機能があり、ESXi などで稼働させている仮想マシンの端末操作や簡単な管理や設定変更くらいまでならできるようです。
VMware Host Client 上で仮想マシンを操作するよりも切り替えが簡単だったり、スナップショットの管理画面が見やすかったりといい面もありましたが、ローカルの仮想マシンのようなクリップボードの共有はできないようでした。
リモートサーバへの接続方法
Workstation 15 Pro の場合:
- ファイルメニューから「サーバに接続」を選ぶ
- 「サーバ名」「ユーザー名」「パスワード」を入力して接続する
項目としては Web から VMware Host Client に接続するのと同じ要領でつながります。無事に接続できると以下のように仮想マシンの一覧が画面に表示されます。この画面を見たときにはちょっと便利そうな気がしていました。 *1
稼働中のマシンをダブルクリックすると Workstation 上で端末操作ができます。
仮想マシンの管理
各種仮想マシンの設定変更や VMware Tools のインストールなどもできました。スナップショットが Workstation の同じ画面で管理ができ、VMware Host Client よりも見やすいのはいい感じでした。
なお、お気に入りマークやフォルダ分けなどはできませんでした。
参考文献
リモート サーバへの接続 - VMware Docs
https://docs.vmware.com/jp/VMware-Workstation-Pro/16.0/com.vmware.ws.using.doc/GUID-1C25DD11-C117-4BA0-B3A2-FA76AF1AC8EB.htmlリモート接続を使用したリモート仮想マシンの管理
https://docs.vmware.com/jp/VMware-Workstation-Pro/16.0/com.vmware.ws.using.doc/GUID-EAA3592D-9788-4ABB-AD2C-1F827F7CEC82.html
付録
VMマシンの電源 ON/OFF と操作のみ可能なユーザの作成
あらかじめ用意されている VM マシンを操作するだけであれば管理者権限でログインする必要はないので、以下の手順を参考に VM を使用するためだけの権限をもつユーザを作成しました。
- VMware vSphere ClientでVMの電源ON/OFFだけができるユーザを作成する - いろいろやってみるにっき
https://shigeo-t.hatenablog.com/entry/2014/05/21/151250
ロールを新規で作成し、以下にチェックを入れて保存します。
Root > Host > Config > Power Root > VirtualMachine > Interact
新規にユーザを作成し、権限の設定から作成した上記のロールをユーザに割り当てます。
クリップボード共有
以下の手順に従って設定されていると、クリップボード共有が可能です。
- VMRC クライアントと Windows/Linux 仮想マシン間のコンテンツのコピー/貼り付けの有効化 (57122)
https://kb.vmware.com/s/article/57122?lang=ja
具体的には VM Tools をインストールした上で、VM の構成パラメータに以下の値を追加しておきます。
名前:値 isolation.tools.copy.disable:FALSE isolation.tools.paste.disable :FALSE isolation.tools.setGUIOptions.enable:TRUE
なお、この設定を実施してもブラウザコンソールからはクリップボード共有にならないようでした。
以下のページによるとドラッグアンドドロップの有効化もできそうですが、特に必要性がなかったので試していません。
コンソール ドラッグ アンド ドロップ操作の無効化 isolation.tools.dnd.disable
更新履歴
- 2021/02/04 新規作成
- 2021/02/06 クリップボード共有について追記
- 2021/02/07 VMマシンの電源 ON/OFF と操作のみ可能なユーザの作成を追記